遊泳

猫、或いはサイエンス

接続

朝の激しい雨があがり、若干の湿度を含んだ空気がまとわりつくような夕方になりました。
空を仰ぐとまだ高い位置に輪郭がぼやけた半月が浮かんでいて、これから日が沈むに反比例して存在感を増しそうな気配を漂わせています。
しかし反比例て。懐かしい単語だよなあ。

今日は東大からオートファジーの第一人者である水島先生が講演にきてくれたので、領域は違えどもわくわくしながら聴講へ。
面白いですね、オートファジー。
簡単にいえば細胞の中にある余分なゴミをパクリと食べて、そのゴミをアミノ酸まで分解して再利用できるようにする機構です。
とても便利でありがたいこのシステム、細胞が飢餓状態になると特にたくさん集まってきてよく働くようになるとのこと。

逆にこのシステムが壊れてしまうと、アミノ酸の調達機能不全を起こすだけでなく、受精したあと着床までのエネルギー不足になったり、神経疾患に繋がったり、腫瘍化の引き金になったりするそうで。
特に心臓や肝細胞、骨格筋異常を起こしやすい・・・
ってとこまで聞いてあれ?ってなった。
確か転写因子のFoxOって飢餓状態で発現するんじゃなかったっけ?・・・調べてみたらなになに、マウスのFoxO3は脾、心、脳、卵巣、FoxO4は骨格筋、心筋、脂肪で高発現するという記述が!
んーこれビンゴじゃない?って若干興奮しつつ論文あたってみたんだけど・・・
そうですよね、ありますよね論文・・・
ざんねん。
でも頭のなかで繋がる感覚、ちょっと気分よかったです。
水島先生のオートファジーの本が出てるらしいので読んでみようかな。