遊泳

猫、或いはサイエンス

拍手の音、お天気雨のように。

辻井伸行さんのラ・カンパネラを聴きました。
音が四方から降り注ぐようなピアノの旋律に、しばし心奪われ。
そのあと辻井さんが独奏するショパンモーツァルトなどを三時間ほど聴いてしまいました。
素晴らしい。

ラ・カンパネラの動画の最後、観客のスタンディングオベーションの様子も収録されているのですが、いつまでも鳴りやむことなく溢れ出す拍手の渦に、ピアノの端に手を掛けてバランスを保ちつつ何度も何度もお辞儀をする辻井さんの姿がまた、印象的でした。
光に包まれているようだったなあ。

午後はインドの文化、経済、政治について書かれた本を読んでいました。弊社は一時期インドの某企業を子会社化していたので多くの人材が日本に配属されていました。そのため彼等のバックグラウンドを知識として入れておこうと考えて入手した本でした。残念ながら現在その会社は既に傘下にはありませんが、個人的にインドへの興味は続いています。深井さんのインド紀行
[0905(インド一日目) - Redundanz http://raprto.hatenablog.com/entry/20130906/1378487811 ]
も面白かったですし、いつか私も旅してみたい気持ちもあり。

インドはかつてイギリスの統治を受けていた訳ですが、現在の政治経済のシステムの基盤やインフラの発達、教育内容の充実は植民地時代の遺産であるという見解があるのが興味深い。国民的スポーツはクリケット、他にもポロ、テニス、スカッシュなどが人気らしいです。うーむ、紳士ぽさ。
インドの人々がここまでIT関連に強く、現在の経済成長を支える人々が育っているのはそのような歴史的背景があってこそなのですね。
とはいえ貧富の差は激しく、識字率は国民全体で60%弱らしい。つまり一部の富裕層のみが子供たちの教育に力を入れることができ、エリートを輩出しているということらしいです。インドのあのゆったりとした時の流れとハイテクな産業力が併存するカオスな雰囲気はそのような文化的教育的背景に根づいているのかもしれません。もちろん宗教観(ヒンドゥやイスラム等、こちらも多様)なども深くそこに関わっているのでしょう。
仏教発祥の地でありながら、現インドでは仏教徒の数が少ないということも初めて知りました。逆に日本や欧米を始めとする海外勢から熱い評価を請け、仏教思想がインドで再加熱する向きもあるらしい。日本のアニメーションみたいですよね。クール・インディア。

ていいますかトラックバックの仕方がよくわからんぞ、はてなブログ。未だ使いこなせていないのでした。