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遊泳

猫、或いはサイエンス

上手な溶かしかた

頭痛が酷くて早めに退社し、家でこんこんと眠っています。
帰宅したら南西向きのベッドルームが灼熱地獄と化していたので出窓の上に扇風機を載せ、涼しい風を送り込み。
部屋のなかにいる私も空気が冷やされると共に身体の熱を奪われていく。
小さく丸くなりながら、37℃の恒温槽中、溶けゆく試験管の試薬を思い浮かべました。
お湯の中で溶けかかった試薬を優しく揺らすと内部の温度が均質になる。
熱に触れていた部分が中心部へ移動することで熱が届きにくい場所の熱を奪い、より一層、溶かしてゆく。
心、揺らして。熱を、奪って。


夜の黒猫さん探検も二週目の旅を終えようとしています。深緑のあの森。眺める度に新しい発見がある。
そして私は何度でも理解する。

理解。互いに全く同一の概念を共有することは「あなたの青色と私の青色は同じである」と言い切る事と同じくらいナンセンスだと考えています。
それは顕微鏡やカメラのファインダを覗いたときに
合わせる焦点距離のようなものです。
同じ深度にフォーカスできているかどうか。あまつさえ、網膜が同じように像を結んでいるかなんて誰にもわかりはしない。
ただ塗り重ねた色が造り出すグラデーションの何処かに、同じ色が含まれていれば嬉しい。それだけを思いながら何度も心に刻むのです。

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