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遊泳

猫、或いはサイエンス

リサイズ

何かに対してどのような価値をつけるか。
そこにはその人自身の行動原理、知識、判断基準などが如実に表れる。価値を量られるのは対象ではなく自分自身なのだということを、常に心に留めておきたい。そう思った。


欲求というものは、叶うか叶わないか、叶いそうか叶うことはなさそうか。そういった未来予測に応じてリサイズされるものなのだと思う。
例えば私は不特定多数からの承認ではなく狙った層にピンポイントに理解されるような状況を好ましく感じる向きがあるのだけれど、もしかしたらそれは、得手に合わせてリサイズされた欲求なのかもしれないと考えていた。そのようにして自分の能力の範囲内で叶える事ができそうな欲求のみを追求していけば、自身の無能さに向き合う必要がない。緩慢な逃げ口上。そうやって自分の立ち位置を微調整しているということなのかもしれない。

私は精神を水平に保つために自分を甘やかすことが得意なのだと思う。ストレス耐性があるというのはおそらくそういうことだ。心にマイナスダメージを与えるような事柄から上手に回避したり、プラスの方向に都合よく解釈し、それが正だと「自分を騙すことができる才能」。
生きるのはラクかもしれない。けれどそれでは本当は見るべきものを見ることができていないだけのような気がして。

飛び石を伝うようにぬかるみを歩く。
本当はぬかるみを歩いているはずなのに。
見るべきものを見たい。
傘を叩く雨の音。

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