遊泳

猫、或いはサイエンス

scale

前髪が伸びてきて片眼を隠せるレベルになってきました。「隻眼の」という枕詞が似合いそうです(永遠の厨二)。
ここまで伸ばしたのは人生初、もう少し頑張ってみましょう。大人の色気を手にいれるのだ。


今週は通勤時間に少しずつ本を読み進め、今朝読了しました。

『意識はいつ生まれるのか』(Marcello Massimni & Giulio Tononi著、花本知子訳)

2015年に日本語訳が発売された本ですが、その時点での最新のトピックを解りやすく盛り込み、幾つかの仮説と実証に基づいた推論で結ばれています。
情報の統合がひとつのキーワードになっているという知見がとても興味深いと感じました。世界を構成する要素に対する文脈のように機能しているのだなあ、と。

自然摂理に基づく現象が、スケールは違えども、相同性を有して様々なシステムに現れるのは本当に面白いことですね。
訳者の花本氏もその点についてコメントで寄せていましたが、人間社会もまた本書で触れられていたような形式をとっているなと感じます。
要素(人)の集合に対して、其々が機能性を有しているだけではなく相互連携(communityの成立)する事によって1つの個体(society)を形成する事と類似性があるのは不思議さがあります。

ジョン・ウィーラーの有名な言葉「It from bit.」
も本書に出てきましたが、このblogもそうですね。
読まれない文章はただの文字列であり、意味を成さない。少なくとも私自身にとって有用である以上の価値はもたない。今こうして読むことで価値を付与してくださる方たちへの感謝の心が沸き上がります。
どさくさに紛れて御礼申し上げます。

夕暮れ前、力をもつ前の半月と街灯
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硝子の欠片
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情緒は私の強みであり、同時に武器である。言語として適用すれば情報の制御から伝達の機敏まである一定レベルでコントロールできるという自負がある。
だからこそ、情緒でtreatできない分野への弱さを克服しなければならないということを考えています。
厚みを増したい。