遊泳

猫、或いはサイエンス

2016-01-01から1年間の記事一覧

不定形な認識と感情

2016年最後のご挨拶。今年読みに来てくださった皆様、ありがとうございました。 「真に美しいもの」「真に醜いもの」がこの世界に存在する訳ではなく、「それをそうと決める意識」がそこに介在するということなんだと考えている。その意識がその人自身を形づ…

幸福という性質

今年はギリギリ29日まで働く予定だったのですが、予定よりも早く実験が上がったのでええい!と休みを繰り上げてしまいました。しかし少しばかり無理をしたせいで最終日に体力気力を使い果たし、帰宅した後、床で寝落ちる羽目に。 自堕落、いくない。 増強、…

期待

期待とは相互作用と干渉と負荷の意味を過分に含む。自分の中に問いと答えをもてる人にとって期待という外挿はリズムを乱す要因になりやすいのかもしれない。期待に応えることに含まれる、優しさと強迫観念。そういった相手への負荷を思えば、おいそれと期待…

metronome

私が紙の本を好む理由のひとつに「いつでもパラ読みできる」ということが挙げられるかもしれない。電子書籍だと大体のページ数を記憶しておかなければならないけれど、紙ならば前後の厚みで「あの内容、だいたいこの辺りに書いてあったな」とあたりをつける…

specificity

最近は電車の中で読む本を切らしてしまったときにだけblogの更新している気がするなあ。 しかし区切りとしては悪くないかもしれません。インプットしたてだと胸のなかに読んだばかりの内容が渦巻いてるから書き出すことで整理できそうな気がする。佐々木閑先…

主観と客観の不一致

久しくblogをサボっていたせいで日々心に浮かんで書き留めておいた物事がつもり過ぎました。 本来なら一過性である感情をひょいとつまみあげるような趣旨で書いているこのblogですが、気負いすぎるとこういうことになるんだな。 もうすこーしお気楽にゆきま…

バランス

大変気持ちのよいお天気で、休日出勤ではありましたがとても気分よく出社できました。 この季節、普段は日が昇る前に家を出て日が沈んでから帰宅する日々なのですが、陽光の射す時間は色鮮やかで暖かく、人々の服装も軽やかだなあといった印象。週末も晴れる…

時々破れ。

one day diaryの家田さんご夫婦に(昨日)娘さんが産まれたという嬉しい報せを受けてのblog更新。 1024、素敵な数だし覚えやすいな。 お祝いもって駆けつけたい気分。1024っていうタイトルの曲作らないのですか、家田さん(1213とごっちゃになるかな)。たった1…

奥行き

平日の二倍の時間眠ってようやく少し回復。最近連続して眠れない休日が続いていたのできちんと眠れたことは自分にとってとてもプラスだったと思います。奥行きの感じられる文章というのは素敵ですね。 私にとってのそれは、ひとつの物事に対して安易に結論付…

人工輪廻

今月に入って時間外労働時間が多く、しかも今週は飲み会と懇親会が予定されているため、ここはひとつ体力を温存するつもりで早めに帰宅することにしました。一時間くらいだけど。しかしこの一時間は大きい。無駄にしないようテキパキ動こう。 帰宅の電車も座…

発言の範囲

書きたい気持ちがあるのに胸のなかをぐるぐるめぐるような日々、ようやく抜け出して澄んだ気持ちになっています。 もう大丈夫だという確信がある。 「どうしてそんなに心が綺麗なの」と半ば冗談みたいに会社の先輩に訊かれたのであれこれ考えていた。私は「…

commit

雨。 2日連続で激しい雨音を聴きながらぼんやりとしています。 野矢茂樹先生の『幸福な人は「必然的に」幸福なのである』、よい言葉だな。— なつき㌠ (@natsukissweet) 2016年10月6日 どのように世界を感じとるかは主体次第であるならば、主体としての「私…

hook

台風明けの、見たことのないような濃厚な朝焼けの、妖艶な美しさに驚いて何枚も写真を撮ってしまいました。 影絵のように浮かび上がる建物たち。 世界の外側から景色を眺めているような気分になる。 でも本当は、私もこの赤に呑み込まれた一部なのだ、そんな…

空へ。

昼間に外を出歩いていないので夕刻の空気から類推される雰囲気だけ感じているけれど、今日は夏が帰ってきたような1日だったみたいですね。 夜のこの雰囲気が既に懐かしくすらあります。 朝方、向日葵かなあ?と思って撮影した写真。 これからまた夏がくれば…

道ゆき。

建物から外に出る度に、空気が甘く香る季節になりました。 金木犀の花は少し離れると枝に対してひと房が塊で巻き付くように咲いているかの如く見えるので、その様がせっせと花粉を集める蜜蜂に似ている気がして愛しさを感じるのです。 もうすぐ降るように散…

self-reliance

とても気になっていたJ・W・ウォーターハウス氏の画集と山本大貴さんの絵が収録されているムックを購入しました。とても素敵。 pic.twitter.com/nMSQXt1OoN— なつき㌠ (@natsukissweet) 2016年9月18日ウォーターハウス氏の描く女性の絵は緻密で柔らかでぼん…

焦点距離

雨ゆえに遮断される感覚と、雨だから増幅される感覚があるなと思う。 例えば湿気を含んだ空気は遠くの音をよく伝えるけれど、雨が降り始めるとそれらはかきけされてしまうな、とか。 舗装道路のみずたまりを飛び越して初めて、地表の歪みに気がついたり。 自…

微睡みの終着点(覚醒)

残夏。 激しい雨の音で目が覚めました。 駆け抜けるように去っていったようだけれど、夏のスコールのような雨は好き。叩きつけられてたい。先週末は高エネ研(KEK:高エネルギー加速器研究機構)の一般公開のためつくばへ(加速器好きにとっては聖地巡礼)。 今回…

update

最近は自宅を出る頃に朝焼けを見られるようになってきました。 9月に入れば星を残すようになり、そのうち昨日の続きのまま今日を始めるような気分になる。 今はまだ、夏の気配をまとった空気の中を歩いているけれど。 @null かつて太宰に傾倒していたころ、…

感情当てゲーム

どうして台風の朝にばかりblog更新するのだと思われる方がおられるかもしれませんが、台風の方がタイミングを私の更新に合わせてきた・・・訳もなく、単に電車で読む本を忘れてきたからなのでありました。人の感情を読むことが苦手なまま生きてきました。 い…

風が強く吹いてる。

台風が数時間以内に関東を直撃するというタイミングです。空気が重くのしかかるよう。前回blogを書いてからさらに色々お出かけをして思うところもあったのですが、今はアウトプットする気持ちがあまり起こらないので寝かせておくことに致しましょう。 「理解…

真贋

blogサボラーなのですが電車に乗ると何となくスイッチが入る感じがあるので更新などをしてみます。 一昨日は目白の志むらさんまでかき氷を食べに出掛けました。 うず高く盛られたふわふわの氷にとろりと煮込んだ苺がたっぷりの「生いちご」を注文。 数年前に…

カオスなパラメータ

昨日は新国立美術館で開催中のルノワール展へ行きました。 光と陰の才人だけあって木漏れ日に包まれた人物像がやわらかで印象的でした。それから満ち足りた表情をする猫がよく登場します。 「猫と少年」という作品では片腕に抱き寄せられた猫が恍惚と少年を…

awake

昨夜予定の半分ほどまで書き上げてあったblogの続きを書こうかと考えたのですが、あまりにも今日の気分に寄り添わないので、イチから書き直すことに致しましょう。 言葉に置き換わらなかった種々の感情や出来事は心の奥底で養分となって次のそれらを育てるこ…

明滅

照明をoffにした光学顕微鏡でフラスコに入った接着細胞を眺めると、夜空に星を散りばめたような景色が拡がることに気づきました。 時々わざと照明をつけ忘れて見とれてみたりしてる。 命が蠢くそのミクロな世界と、我々が現在認識できる最大の世界とに、まさ…

Reverberation

静かな時間、自分のための時間。 少しずつ取り戻せてきたように思います。「鷺飛んで霄漢は白く、山遠くして色深青」(韶山寰普)— なつき㌠ (@natsukissweet) 2016年7月31日世界を無分節でありながらも無ではない状態に再分節して認識する。なんと難しいこと…

闇質的認識

魅力的なものに近づくのがこわい。 そんな気持ちはありませんか。私はこわい。 感情の渦が巻き起こり自分の心をニュートラルに保つためにエネルギーを費やさなければならないことがこわい。 浮き沈みの振幅が激しくなり自分の心なのに他者に操られているかの…

アヒルの子は可愛い。

事実とは最大多数の納得を獲得できるような共通概念、もしくはその前提を指すという認識でいたけれど、たとえば絶対的に確定された事実のことを真実と呼ぶのだろうか。だとしたら、真実は果たして存在するのだろうか。— なつき㌠ (@natsukissweet) 2016年7月…

fancy talk

陰惨で衝撃的な事件が起こり、人々が其々に思うことを述べ合っています。 もしかしたら綺麗事に聞こえてしまうかもしれないけれど、私はこういう時、興味本位との境目がよくわからなくなり、口をつぐんでしまう傾向にあるようです。 犯罪心理学を学んだ訳で…

シンポジウムとフクロウカフェ

7月23日(土)に秋葉原で開催された再生医療のシンポジウムに参加してきました。 内容を簡単に要約したものをTogetterに纏めましたのでご興味ある方はアクセスしてご覧ください。「「再生医療・遺伝子治療の未来へ~リスクとベネフィットを考える~」シンポジ…