遊泳

猫、或いはサイエンス

virtual

色のシミュレータというスマホのアプリケーションを教えてもらったのですが、これは本当にすごいですね。
このアプリを立ち上げるとカメラ機能と同様に目の前にある景色が画面に映し出されるのですが、この画面を色覚障害(色盲)の人から見える景色に切り替えることができるのです。
一般的な状態と違う色覚をもつ人から見える状態を並べて比較することも可能。
素晴らしいツールだと思います。

プレゼンテーションの資料などは色覚ユニバーサルデザインに配慮して作成するという意識はだいぶ浸透してきているとは思いますが、こういったツールを用いれば仕上げの段階で本当にきちんと配慮できているかも簡単にチェックができますね。

こんな風に知らない世界を気軽に体感できる機会が随分増えたように思います。
昨年、私は三鷹国立天文台の一般公開に参加したのですが、そこでアルマ天体観測所のバーチャルリアリティ体験をしました。
VRゴーグルを装着し、実際にアルマ天体望遠鏡が設置されているチリのアタカマの星空の様子などを疑似体験できるというものです。
触れられるほど近くに感じられる一面の煌めき、美しかったなあ。
いつか行ってみたいところのひとつなので本当に嬉しかったです。

いつか逆に、違った色覚をもつ人達からみる世界が一般的色覚と同様に見えるようになるアプリケーションも、開発されるようになったりするのでしょうか。そんな未来を夢見ていたいなあ。

鍵つきフォロワさんとお話していてディラックの海という喩えが出てきたのだけれど、私の中には人の心のせめぎあいも、時に動的平衡状態をもたらすようなイメージがあります。
退いて寄せる波同士がぶつかり合い打ち消し合うそのラインにこそ、最も強いエネルギーが生まれるような気がしてる。
凪いだ海に石を投げたい。